「一度入れたインプラントが駄目になったらもう一度インプラント治療は可能ですか?」
というご相談を、よく電話やメールのお問い合わせでいただきます。
と言うか・・・
高村歯科医院には、はじめてインプラント治療を行う方よりも、難易度の高いインプラントの「やり直し治療」の手術依頼の方がむしろ多いです。
他院への出張オペのご依頼内容の多くは、何らかの原因で抜けてしまった箇所に対し「再度、骨造成を行いきちんとインプラントフィクスチャー(インプラント体)が埋入できる状態にする」リセットするところから始まります。
分かりやすく言うと、地震などで液状化した土地に家を建ててもダメなのと同じように考えてくれればお分かりになるかと。
それではどのように「もう一度インプラント治療を行なっていくのか」を解説したいと思います。
もう一度インプラント治療を「その1」
下記の写真は当院で再治療を行なった患者さんのケースです。
【治療前のパノラマレントゲン写真】
治療前のパノラマレントゲン写真ですが、かなりの本数インプラント体(フィクスチャー)が埋入されています。
ところが、通常ならばインプラント体に対して被せ物がくっついているはずなのですが、着いていないのがお分かりになると思います。パノラマレントゲンは骨の部分が白く映り、黒い部分は何もない箇所で、若干グレーっぽく薄く映る部分が歯肉になります。
よく見ると、インプラント体の周りが黒いと骨とくっついていないのが分かります。
奥歯には噛めていない所もあるのもお分かりになりますでしょうか?
そうなると・・・・
ボロリ・・・
まるで骨と着いていなかったように簡単にインプラントが抜け落ちてしまいます。
この状態になるまでに患者さんの自覚症状として
- 歯肉炎(インプラント周囲炎:歯周病)による腫れ
- 噛んだ時の違和感
- 匂い(硫黄みたいな匂い、臭く匂う)
- 膿が出る
- ガタガタする
などの症状が出ると思います。
特に、複数本のインプラント治療を行なった方や、骨造成を行い治療した方に多いです。
それ以外には、治療後も歯を失った時と変わらない食生活や口腔ケアの方、治療後の口腔ケアや定期検診(約3ヶ月〜半年に1回)を行わなかった方に多いのです。
治療技術が凄いとか、設備が凄いとかはインプラント治療(手術)を行う上ではもはや当たり前の事なんです。当院では口腔内改善と同時に「患者さんの食生活」「薬の服用」などをしっかり聞き、原因を根本から改善するところから治療を始めます。
良くなる事をしなければ治ることはありませんので、そのような所もきちんと面倒を見てくれる歯科医師に出会うことが患者さんにとって最善なのです。
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