歯医者さんの探し方・選び方ガイド【2024年最新版】
東京都内で歯医者さんを探す時、皆さんはどのように探しますか?そして、どのようにその歯医者さんを選びますか?
東京都内でも23区内と中央線沿線や私鉄沿線など歯医者さんの探し方の基準が多少異なるかもしれません。東京都と比べると千葉県や埼玉県や神奈川県は車での移動が多いという方もいらっしゃるように少し違うかもしれませんが、探し方や選び方は基本的には一緒です。
お金と時間をかけて治療するわけですから失敗したくありませんよね?
痛い思いをするわけですからきちんと良い歯医者さんを選びたいですよね?
なるほど!となるような理由もちゃんと解説しますので、もしかしたら皆さんの「良い歯医者さんの基準」が変わるかもしれません。
これから東京都内や港区で歯科治療を受ける皆さんや、お住いの地域で歯医者さんをお探しになる場合のお役に立てればと思います。
普段の治療から拡大鏡を使用しているかどうか?
歯科治療には一般的な「虫歯の治療」から、歯の神経を取る「根管治療」など様々な一般歯科治療がありますよね?
このような治療でも当たり前に拡大鏡を使用しているかどうかです。
今まで通った歯医者さんは拡大鏡を使って治療してましたか?
たとえば歯を型取りすると被せ物を装着しますが、その時にはみ出たセメントなどを取る時に拡大鏡を使用しているのと使用していないとでは、細部の仕上がりが大幅に変わってきます。
裸眼だと通常の視力で見えている範囲だけ綺麗にするだけですが、拡大鏡を使用するとより細部まで的確に処置することができます。
歯科医師は目を酷使する職業なので、特に年配の先生であればあるほど必須のツールと言えると思います。
通常の診察は当たり前で、当院ではインプラント手術の時など倍率やライト付きなどを使い分けて拡大鏡を使っています。上記の写真は「8倍の拡大鏡」です。歯科衛生士もスケーリング(歯石取り)などのクリーニングでも拡大鏡を使っています。
なので、歯科医院で普段から拡大鏡を【使っている・使っていない】というのは「現代の歯科選びの基準の1つ」と言えると思います。
その歯科医院の得意な治療が明確かどうか?
歯医者さんの入り口や看板などを見たことはありますか?
「歯科(一般歯科)」「矯正歯科」「小児歯科」「歯科口腔外科」と、この4つを表記できることが厚生労働省で決められていています。
歯科医院の先生は、それぞれ歯学部で専攻したものが「得意な治療」となることが多いのですが、
「小児外科」「一般歯科」では「口腔外科」に比べて抜歯を行う数は多くない。
(まあ器用で抜歯が得意な先生の場合も稀にあるのでしょうが・・・・)
お子様の診察を行わないところ(苦手の場合も)なら「小児歯科」の表記はないところが多い。
「口腔外科」でインプラント治療を数多く行っている所では、親知らずの抜歯なども比較的安全に行えるだけの設備(CTやデジタルパノラマレントゲン)や技術(経験が多いので)があると考えてよいでしょう。
最近は歯科医院の看板などの表記にも「歯周病」とか「インプラント」とか出ていますよね?
歯科医院によっては「歯周病学会認定医」とかの表記もありますが、「インプラント」と「歯周病」は密接な関係にあるので、歯周病専門医でなくても十分に口腔ケアができると思います。
定期通院によるメンテナンスの重要性などもきちんと説明してくれる歯科医院であればより安心と言えると思います。
ただし、格安インプラントなど、値段の安さをアピールするような歯科ではメンテナンスの 重要性などの説明が十分でない場合もあるので注意が必要です。
もし都内でインプラント治療を行う歯科医院を決める場合にはメンテナンスの事もきちんと説明してくれるところを選ばなければいけませんよ!
どんなに良い治療を行ってもメンテナンスがダメだと時間も費用も無駄になってしまう可能性も高くなりますからね。
インプラント治療は究極の審美治療
インプラントは噛む機能を回復することができる素晴らしい治療です。
インプラント治療は究極の審美治療で、見た目も機能も追求できるのがこの治療の素晴らしい所です。
インプラント体の埋入から被せ物の装着まで見た目もしっかりと計画して行う治療です。
ただ注意しなければならないのは、審美性はそこそこで「噛む機能だけを追求する先生」も世の中には存在します。
「今まで噛めなかったのが噛めるようになったんだから・・・」と見た目(審美性)がダメだったら悲しいですよね?
長年抜けた歯をそのままにしていた方などは歯茎が痩せてしまっている場合があります。歯茎が痩せてしまった方だと被せ物と歯茎の間から金属が見えてしまう場合もあり、どこが完成の合格ラインなのか?というのが難しい所です。
比較的安価な1ピースタイプのインプラントは2ピースインプラントに比べたら審美性が劣ります。
2ピースはまず骨にインプラント体(フィクスチャー)を埋入します。被せ物の土台になる「アバットメント」は向きが変えられるので審美的にずぐれているのですが、1ピースは被せ物の土台まで一体構造なので、埋入ではなく「植立」になり、まっすぐで向きが変えられないので削る必要がでてきます。
特に上の前歯は口を開いた時や笑った時に見える箇所でもあるので、これからインプラントの歯医者さんを探す場合には注意が必要です。自分の欠損している箇所と照らし合わせてみましょう。
もちろん1ピースでも安定して良い結果を残している歯科医院も中にはありますが、その場合にはホームページなどにも症例などがきちんと出ている場合がありますので、直接先生に聞いてみると良いでしょう。
当院で使用している「ジルコニアインプラント」は金属アレルギーをお持ちの方や脳のMRIが心配という方が安心できる「メタルフリー」だけでなく、見た目(審美性)を追求したインプラント治療と言っても過言ではありません。
通常のインプラントは土台が金属なのに対し、ジルコニアのインプラントは土台の部分が「白」なので、当院の被せ物はフルジルコニアやジルコニアボンドを装着するので透過した時に金属のように暗くならないのが特徴です。
よって「究極の審美治療」と言っても良いのではないでしょうか?
フルジルコニアで被せ物、インプラントの埋入は6本です。
もし東京都内でセラミック治療をやインプラント治療を行う歯科医院を探すなら、「ジルコニア」を導入しているか?なども考慮したほうがいいでしょう。
「ウチは今までコレでずっとやってきて何も問題ないから。」と新しい素材を勉強しない歯科医院では、未だに「メタルボンド」を主流として使ってるという歯科医院もありますからね。
場所の近さで歯科医院を探す
抜歯の方、虫歯の方、根管治療の方、ホワイトニングの方、ご自分の症状により歯医者さんの探し方は異なります。
労力をかけずに手軽に治したいとお考えの方も多いと思いますが、手っ取り早く安く短期間でと都合の良い探し方では良い結果が得られないこともあるので注意が必要です。
ほとんど歯がない方やボロボロの方など結構大変な口腔内の方が面倒臭さがったり無精をすると、しまいには余計に時間と費用がかかってしまう場合もあるからです。
また、東京都内と郊外とでは歯科医院の探し方の方法は多少変わってくると思いますので、まずは自分の口腔内の状況を知ることが大事です。
千葉や埼玉、茨城などでは歯科に行くのに車で30分かかるなど当たり前の地域もありますし。
特に大きな金額のかかる矯正治療やインプラント治療などで鹿を探す場合には慎重に選ばなくてはいけませんからね。
自分の口腔内の状況を把握して適した歯科医院を探す
歯科医院を探す時に「なるべく近場で」という探し方をする方は多いと思います。
昔、重度な口腔内の症状で大学病院に紹介した患者さんが「もっと近場で無いですか?」と言うのです。
言うならば「それだけ難しい症例なんですよ!」って事なんですが、不精なんでしょうか?
1本、2本だけが欠損していて骨も十分にある場合の単純なインプラントの埋入や簡単な抜歯ならどの口腔外科の歯医者さんでもある程度は問題無いでしょうが、
もっと近くに他に通えるような歯科医院があるとか、自分の口腔内が大した事が無い症状と思っている方もいるんですよね。
たまたま指定病院などから1駅2駅の所に住んでいる方なら通うのも楽ですが、そうでない場合もあると思います。
ですが確実に言えることは、自分の口腔内に適した治療を行ってくれる歯科医院を探すことが重要で、高齢の方や身体に不自由の無い方であれば東京23区なら1時間程度で移動できる範囲は許容範囲じゃ無いでしょうか?
たまたま交通の便が良かったり近ければラッキーですが、そうでなくてもきちんと治るのであれば、多少遠くてもきちんとした設備と技術と経験を持った歯科医院に通うべきです。
なので、自分の口腔内の状況をしっかりと把握して、自分の症状を直してくれる歯医者さんに通うべきだと思います。
歯医者さんを選ぶ方法は様々
既に痛いか?痛みがないか?でも違う
あの歯医者、治療後にめっちゃ腫れて・・・下手くそよね?
既に痛い場合、手をつけると更に痛みが増すのは良くある事です。しょうがないですよね?既に痛い訳ですから。麻酔も痛いし術後に痛み止めで何とか一時的に抑えられている状態ですから。
痛くても当日予約なしで歯医者さんに行ったら診てもらえない事は良くあります。
歯医者さんが「この患者さん痛そうだし可哀想だな・・・」と治療したとしても、上のセリフみたいになってしまう可能性もあるからです。そうなる前に歯医者さんに行かなければいけませんね。
抜く先生、抜かない先生
抜く先生か?抜かない先生か?は基本的にその歯科医院の治療方針によると思います。
ただし勘違いしないで欲しいのは、「健康な歯は抜かない」という事です。
あの歯医者やたら抜きたがる!前の歯医者は残してくれたのに・・・儲けたいから自費を勧めてくるんだな、きっと・・・
こんな口コミを見た事がありますが、これは大きな間違いです!
抜かないと他の歯や口腔内を守れない状態だからです。
何の説明もなく歯を抜かれたわ・・・
こんな患者さんも稀にいらっしゃいますね。
まあ、普通に考えて何の説明もなくというのは絶対に無いでしょう。おそらくグラグラしている、歯の根っこが割れている、出血している、歯周病に感染していて膿が出ている・・・など、抜かなければいけない状況だったのにもかかわらず、現実が受け入れられない人かもしれません。
この状態で「前の歯医者では残してくれた」と言われても、「さすがにこの歯は残さないでしょ」という状況であれば、きちんと説明してから抜くのですが、
ちょっと考えますね。
という患者さんがいらっしゃいます。たぶん他の残せる歯医者さんでも探すのでしょう。
「抜かない・削らない・痛く無い」という歯医者さんのホームページのキャッチコピーを患者さんがそのまま捉えてしまうのにも問題があります。
でもこのような患者さんが即座に他の歯医者さんに足を運ばず1〜2年後にまた再来院するケースもあります。
そのような場合には当然ですが以前よりも悪化していて余計に治療時間と費用がかかります。
たしかに抜いたら【入れ歯orブリッジorインプラント治療】という選択肢になりますよね?
国民皆保険の治療の範囲内では入れ歯やブリッジになる訳ですが、多くの患者さんは審美的(見た目)も追求してしまうから、保健範囲内の入れ歯やブリッジの仕上がりには満足するかどうか?という問題になってきます。
あくまでも国民に与えられているのは「噛む機能だけ」ですからね。見た目や機能が気になるのであればご自身のお金でどうぞ!というのが国が国民に与えた保険診療というものですから。
これを知っておくだけでも歯医者さんの選び方がわかるのではないでしょうか?
削る先生、削らない先生
「虫歯の治療で行った歯医者が虫歯の歯を削ってくれなくて治してくれない!」
だからその歯もダメになり、他の虫歯も増えた!と、怒り気味にお話しする患者さんがいました。
その先生はなんで削らなかったのか?
その答えは「軽微な虫歯だったから」「天然歯を削ると元に戻らない」からです。
削ったところはまたいずれ虫歯になる確率も高くなります。だから削らなかったのでしょう。
それを知っておくだけでも全然違うでしょう?削って詰めるのは最終手段なんですね。
詳しくは下に続きます。
治療の内容別に歯科医院を探す
虫歯・根管治療の場合
虫歯治療で昔は削って銀の被せ物や詰め物をした記憶がある方も多いと思います。
今はこの銀の詰め物や被せ物はレアメタルで高価になり、保険診療では金属を使うと歯医者さんは赤字になる事が多く、硬質プラスチックのレジンでの修復が増えました。
最近は保険診療でレジンなどの白の素材が多く使われており、範囲によってですがこれをセラミックやジルコニアで修復すると自費治療になります。
根管治療は神経を抜くので死んだ歯になります。
もし根管治療(歯の神経を抜く=抜髄)するのならば
裸眼<拡大鏡<マイクロスコープ(自費治療)と精度は異なりますが、マイクロスコープだから大丈夫といったようなこともありません。
あと、「何回も何回も通院させられてグリグリされてなかなか終わらない」と嫌な思いをした方も多いのではないでしょうか?実は、ほんの数回の通院で終わるのがいい歯医者さんというわけではありません。
ですが、数回程度の適当な通院で終わりのところはちょっと怖いですね?
歯の箇所や人によって歯の根っこは複雑になっている方も多く、後々にどのタイミンでかは分からないですが治療した箇所が急に痛くなったりすることもあります。
よく台風が来た時、飛行機に乗った時など気圧が関係する時もあることも・・・
根気よく通うのは大変かもしれませんが、しっかりと「よし!これで大丈夫!」というまで治療してくれる歯医者さんを探すのがいいでしょう。
根管治療後の差し歯の土台にも金属は使われなくなり、現在は保険診療でもファイバーコアなどの白い素材が使われるようになりました。ですが、保険診療の被せ物は「硬質プラスチック」などが使われる事が多く、仕上がりや耐久性は自費治療のセラミックやジルコニアに比べるとだいぶ劣ります。
あの歯医者で治療したのにすぐ被せ物が外れて・・・
外れたり欠けたりも耐久性の問題があるので治療が悪いからでは無いということを付け加えておきます。保険診療なので・・・
抜歯・親知らずの抜歯
これは間違いなく「口腔外科」です。
特にインプラント治療を数多くやっている歯科医は抜歯の数が圧倒的に多く、難抜歯も多く経験しています。また、CTなどの設備や器具なども整っているので安心できると思います。
慣れている先生であれば1本あたりの抜歯にかかる時間も短く、術後に腫れにくいかもしれません。個人差があるのでまったく腫れないとは言えませんが・・・・
もし歯を抜くところにインプラント治療をお考えであれば、「抜歯は必ずインプラント治療を行うところで抜く」のがいいでしょう。
後のインプラントを視野に入れた抜歯なのか?何も考えない抜歯なのか?では異なるからです。
一般歯科で抜歯を希望したら「大学病院を紹介しますね」と言われるケースもよくありますね。
こういった場合にも「次の治療」を考えた抜歯をするのが望ましいので、もしインプラント治療をするのであれば、その旨を伝えて抜歯するのがいいでしょう。
もちろん「難抜歯」も対応できる歯科医院を選ぶのがベストであるという事は言うまでもありません。
歯を白くしたい
歯を白くする場合には「ホワイトニング」や「セラミック治療(ジルコニア審美治療)」が一般的ですよね?
ホワイトニングには歯科医院で行うタイプの「オフィスホワイトニング」と自宅で行うタイプの「ホームホワイトニング」と大きく2種類あります。
えっ?別に歯医者に行かなくったって、最近は街のあちこちに金額の安いホワイトニングがあるでしょ?
こんな方もたまにいらっしゃいますが、歯医者さんで行うホワイトニングとは全然違います。
これは「セルフホワイトニング」といってポリリン酸という成分を含んだスポンジや歯の消しゴムなどで自分で歯を白くする方法です。
このようなセルフホワイトニングは残念ながら歯を漂白する作用は持ちません。歯に付着した着色汚れを除去し、自分の歯の元々の白さに近づけるホワイトニングと考えたらわかりやすいかもしれませんね。
そのため歯を漂白するオフィスホワイトニングやホームホワイトニングと比較すると、リーズナブルに行えます。
ホワイトニング?セラミック治療(ジルコニア審美治療)?
芸能人のような「白」をイメージする方も多いでしょうが、日本人の歯は欧米人に比べて歯のエナメル層も薄く、色も肌に近く最初から黄色がかっていますので、全ての方が同じように白くなるとは限りません。ホワイトニングを行っても患者さんによってはイメージしている「白」にならない場合もあるのです。
「本気の白」を目指すのならば「ジルコニア審美治療」となるわけです。
従来のセラミック素材を中心とした「セラミック治療」は時代とともに進化しています。近年のジルコニア素材の進化を受け、当院ではジルコニア素材を用いた「ジルコニア審美治療」を推奨しています。
えーっ?私、昔高いお金をかけて自費でセラミック治療したのよ〜
こんな方も一昔前であれば最上位で「オールセラミック」、多かったのは「メタルボンド」と呼ばれるものが主流でしたからね。
銀色の金属も年々高騰し、ここ最近は金属が使われないようになってきました。
こうした歯の方が「ジルコニア素材」に切り替える方が年々増えてきています。
セラミックやジルコニアの素材の解説を見ていただけるとお分かりになると思います。
銀歯を白い歯にしたい
えっ?他の歯医者では保険で銀歯を白い歯にできるのに何でここでは保険で白くできないの?
最近は保険診療で「銀歯を白く」というところもありますが、どこの歯科医院でもやっているとは限りません。
これは皆さんも知っておいたほうがいいでしょう。
保険診療で使用される素材は「硬質レジン(またはコンポジットレジン)」というプラスチック素材が用いられ、耐久性は2〜3年と言われています。
私はもっと長く保っているし、まだ全然問題ないですよ〜
こんな方もいらっしゃいますが、着色や割れや欠けなどの耐久性はジルコニアに比べてだいぶ劣ります。もっと短い期間でダメになった方もいらっしゃるでしょうし、少なからず着色もしているでしょう。
ここで重要なのは
「保険診療中心の歯医者さん」か「自費治療で仕上がりなどにこだわった歯医者さん」を選ぶかが鍵
という事です。
銀歯を白い歯にしたいという方は下記のサイトを参考にしてください。
前歯のジルコニア審美治療
最近まで主流の「セラミック」も、自然な色が再現できるようになった「ジルコニア」はセラミックより強度もあり、これからの主流となることでしょう。
安さを求める方に言える事は、【安い保険診療のレジン素材(プラスチック)でセラミックやジルコニアの仕上がりと見た目・耐久性の両方を求めるのは不可能】ということです。
土台も白色の素材です。
歯の土台の部分も昔の主流は金属でしたからね〜
「メタルコア」と言われる金属の土台が「ファイバーコア」という白の土台が主流になりました。
これをジルコニアで治療を行うと・・・・
「歯科技工所」から完成した歯が届きました。
装着してみると・・・・
これはウルトラトランスというジルコニアで審美治療を行った例です。
歯の全部(全面を被せるもの)の技工物は「冠」(クラウン)と呼ばれますので「ジルコニアウルトラトランス」「ジルコニアクラウン」と歯科では言います。隣の歯と比較してもわからないくらい自然な仕上がりですよね?
「自分の置かれている環境」と「症状によって」
その探し方ができるのは「自分の置かれている環境」と「症状によって」ですよね?
たとえば「職場の近くで」とか都心のオフィス街とかなら比較的簡単に歯医者さんは探せると思います。
東京都内ならばそれだけの治療設備の整った歯科医院もそれなりに多いのですが、東京郊外の歯科医院であれば車での移動も視野に入れる場合も多く、その数も少なくなります。
例を挙げると沿線の駅前などは数軒の歯科医院が必ずありますよね?口腔外科が得意な歯医者さん、小児歯科専門の歯医者さん、矯正治療の歯医者さんなどさまざまな歯医者さんがあると思います。
上記にも書きましたがインプラント治療希望の方は小児歯科、一般歯科などには足を運ば無いでしょう。
きっとインプラント治療をホームページなどに掲げていて設備など実績がちゃんと書いてあってという所を選ぶでしょう?
簡単な虫歯ならどの歯医者さんでも問題ないと思いますが。
でも、きっと人気の歯医者さんは予約がいっぱいのはずです。
待つのが嫌いな方や、忙しくて時間が無いという方もいらっしゃいますが、患者であろことには変わりありませんので、まずは治療の「ゴールをどこに設定するか?」というのが大事です。
歯医者さんの中には15分刻みで行けば必ず待つという歯科医院もあります。それは保険診療中心でだいたい30分の時間枠を取り、正味の治療時間は15分から20分程度でしょう。
患者さんが待つ前提で予約を取るので1回での治療範囲は限られてしまいます。
自由診療であれば正味の治療にかかる時間で時間枠を設定しますので1回での治療範囲は保険診療中心の歯医者さんよりも多いので治療は進みます。
通っても通ってもなかなか治療が進まないのでもっと1回で時間をかけて診て欲しい!と思った方も多いのではないでしょうか?
保険診療は「時間をかけて診て欲しいと思っても診てもらえない」のです。そう法律で決まっているからなのです。
これを知っておくだけでも歯医者さん選びに役に立つのでは無いでしょうか?
歯がボロボロの方、歯並びがガタガタの方
歯がボロボロの方は抜けた歯をそのままにしている方が多いと思います。
複数本歯が無いと噛むのも大変ですよね?
入れ歯だと安定しない事や力強く噛むことは大変な場合もあります。
抜けた歯をそのままにしているとインプラント治療で埋入するにも骨が痩せている可能性が高く、埋入するにあたって骨を増成しなければなりません。
治療の決断が早いか遅いかによっても骨量は変わっていきます。
歯並びがガタガタの方は比較的簡単なイメージが持てる「マウスピース矯正」を思いつくかもしれません。
ただし、歯並びがガタガタの方は程度にもよりますが、矯正治療の正則治療でもあるワイヤー矯正も一考することをおすすめします。
なぜならばマウスピース矯正は歯科医師の指示による装着時間を守れない方には向かない矯正治療です。それにワイヤー矯正と比較して時間もかかることも理由の1つです。
最近は「マウスピース矯正」は軽いブームでもあり、最近はモニターなどと謳って患者を集めて経営困難になり閉院・・・と言ったこともありました。
歯並びがガタガタな方も、そうで無い歯並びの方も多くの方が飛びついてしまい、被害者が多く出たのも記憶に新しいかと思います。既に払ってしまった金額は残念かもしれませんが、歯並びがガタガタの方がまた再度他で治療となるとさらに時間も費用もかかってしまいますよね?
そうなると精神的負担もガタガタが軽度な方よりも大きくなってしまうかもしれません。
それだけ症状によって治療法と歯科医院を選ぶのを慎重にしなければならない理由がわかりましたか?
インプラント治療にも同じことが言えると思います。
自由診療(自費治療)は歯医者さんが儲けたいから?
よく、「あの歯医者は何枚もちょこちょこレントゲンを撮って儲け主義の歯科だ」とか「やたら自費治療を勧めてくる」
だから儲け主義の歯医者なんだな!みたいな事を患者さんから聞きます。
もし歯が1本無くなった時、選択肢は「ブリッジ」か「インプラント治療」になります。
もし放置したままにすれば骨は痩せていきます。
特に前歯ならば骨の吸収(痩せる)のはとても早く、骨が吸収すると同じく歯茎もどんどん痩せていきます。
もし金銭面での都合で「ブリッジ」にしたとしましょう。両サイドの健康な歯を削る事になるので削った歯(天然歯)は元に戻る事はありません。
しかも削った歯は虫歯になるリスクも高くなります。
真ん中の抜けた歯の部分はそのままなので、骨は痩せて歯茎も痩せてしまいます。
後に、「やっぱりインプラントにしたい!」となった場合、抜けた歯の部分は時間が経過していると骨が痩せている可能性が高いので、
インプラント治療をなると十分な骨量を確保するために骨造成術が必要になる可能背が高くなります。
そうなると、当然ブリッジよりインプラント治療を勧めますよね?
レントゲンは何枚撮っても確認のためなので、枚数が多くてもそんなに患者さんの負担にはならないはずです。
それだけきちんと確認しているという事なので良い歯医者さんなのでは無いでしょうか?
ブランド志向・高級思考の患者さんは大学病院?
「私はずっと◯◯大学の◯◯先生に通っておりますの」「あそこの歯科医院の先生は◯◯大学の先生で・・・・」
過去に女性の患者さんで誇らしげに話す方がいらっしゃいました。
大学病院神話説とでも言うのでしょうか?技術の最高峰が大学病院と思っている方が稀にいらっしゃいます。
ですが、教授クラスの著名な先生であればあるほど毎回毎回◯◯先生が診てくれるという事はありませんでしょう。
それにお薬もらう時に混む、会計や診療までかなり待つといったネックもあります。
大きな病院は街の地域診療を守る立場にあるので治療価格も高く設定されている事も多く、勤務医に経験を積ませる施設でもあるので大学病院だから安心だというものでは無いのです。
あえて高級思考と書いたのは、「高級だから安心」という考え方をする方がいらっしゃるからです。
もちろん大学病院には様々な診療科目や診療科があり、何かあった時には他のかもあるので安心ですが、大学病院だから技術が上とか安心といった確実性はありませんからね。
「安くても良いのはいっぱいある」というのとは考え方が違いますが、「質が高いというのはそこじゃなんいですよ!」と、そのような思考の患者さんには理解してもらいたいです。
脳外科などであればMRIなどの大きな機材は大学病院であればとても優秀な設備を投入したり、そういったのは「さすがは大きな病院」となりますが・・・・
個人の歯科医院であれば導入しているCTなどの設備もピンキリで、虫歯治療程度ならCTは必要ないですし(親知らずの抜歯を除く)技術面では街の歯科医院の方が高いところも多いですからね。
結局は担当する術者の経験がモノを言うといったところでしょうか?
インプラント治療での歯科医院の選び方【2024年最新版】
過剰な宣伝には注意が必要
東京都内で「1本◯○円インプラント」と価格の安さを謳った歯科医院は少なくなりましたが、地方などではたまに見かけますね。
最近は郊外看板に「顔」を入れて「インプラント」と「歯科医院名」の宣伝をするところが増えましたが、既にその先人がいるのに真似て同じような宣伝方法をするのは何故でしょう?って不思議に思います。まあ、これは広告代理店もいけないんですけどね。
問題はその広告にかける宣伝費用です。1度目立つようにやってしまえば広告を止めた時に印象が悪くなります。
「費用をかけるのはそこじゃないんじゃない?」って気づいた先生方はこの手法はもうやらないでしょう。
ですが、患者さんに「◯◯治療は◯○歯科医院」と印象を刷り込むには十分で、最近ではセラミック治療などでも「モニター募集」といった広告を見かけます。
これには気をつけなければいけませんね。
何にでも「適正」というのが必要なのです。
安いインプラントは注意が必要
低価格を謳ったインプラント治療の場合には必ずメーカー名を確認することです。
最近の多くの歯科医院は高性能な海外メーカー製品も含めて国内外複数のメーカーの製品を取りそろえている傾向があります。
複数の製品を扱っているという事は、治療適応の幅や治療の方法や選択肢(アプローチの種類)が豊富であると言うことです。
インプラント治療を行う歯科医院の中にはどこのメーカーのインプラントを使用しているのかを伏せているクリニックもありますが、近年の状況を考えると患者さんの転勤や引越しなどもあり、またメーカー側や大きな学会でも患者さんに使用するメーカーを伝えることを推奨していますので、きちんと聞いておくのが望ましいです。
シェアの低いメーカー製品であれば、「ん?これどこのメーカーなの?」といったこともありますし、次の行った歯科医院で診てもらえない可能性があるからです。
その場合には事前にしっかりと確認して教えてもらえるなら問題無いかも知れません。
ただ、その歯医者さんのホームページなどに、「そのインプラントを使っている理由」や「製品の特徴」「実際の症例・結果」などがそれなりに出ているのであれば多少説得力はあるのではないかと思います。
過去の傾向からすると過剰な広告宣伝など「安売りインプラント」を推している場合、経営や広告宣伝に無理があり10年以内に閉院したケースも数多くありましたので、保証や転院の場合のことも考えてから治療を決めるのがいいようにも思います。
説明が十分であること
メーカーが違えば製品の特徴も違ってきますし、製品が違えばそれぞれにメリット・デメリットも違ってきます。
メリットだけでなくデメリットやリスクについてもしっかりと説明するのはもはや当たり前であり、歯科治療はサービス業ではなく「医療」なので患者は客では無いですから決して先生が愛想が良い訳ではありません。
ですが、先生の説明が短絡的で無愛想だったり少しでも不信感がある場合には違う歯医者さんを選んだ方が懸命です。
その点を踏まえて信頼できるクリニック・歯科医を選ぶようにしましょう。
インプラントメーカーのシェア
インプラントメーカーの日本国内のシェアはご存知でしょうか?
2023年に発表された最新の統計ではインプラント業界の数字では以下のようになっています。
まず、1位のストローマンジャパンは「SL Active」という表面構造を持つインプラントで骨との結合が比較的短期間で着く構造のインプラントが人気になり、国内で33%のシェアを持つメーカーです。
次に2位、ノーベルバイオケアが続きシェア14%。
3位は当院でも使用しているアストラテックは「デンツプライシロナ」の取り扱いする製品で13%の国内シェアがあります。
4位は国内メーカーの京セラの「ファインシアインプラント」が9%。国産メーカーでは日本トップシェアのメーカーで、京セラといえば誰でも知っている会社名だと思います。
世界一の販売数を誇るオステム社は日本では7位ですが、日本国内での伸び率も25%と驚異的で多くの歯科医院からの支持を得ています。
オステムはヨーロッパでも圧倒的な人気ですからね。
インプラント製品の進歩
ここ数年は製品の進歩が凄く感じます。
では、どのような箇所が進歩しているのでしょうか?
主に
- 骨と短期間で結合する表面処理
- 長期間維持に適した横溝の形状
- ネジ(接合部)の緩みにくい形状
- 被せ物の土台(アバットメント)の長さや形状
- 埋入のしやすいスレッド形状
- 初期固定のしやすい形状
- 軸になる「純チタン」や「チタン合金」の強度も頑強に
この様な点が年々進歩しているのです。
ストローマンの「SL Active」と同じような表面構造が各メーカーから新製品で出てきており、今やブームと言ってもいいほどフィクスチャーと骨との結合性能がアップしているのです。
ですが、時代に取り残されたかのように新製品を出さないメーカー製品もあり、安売りに転じているメーカーもあります。
危険な安価な国産インプラント
要は、1番注意が必要なのは「国産のインプラント」ではなく「安価な国産のインプラント」ということです。
上記にも書いた「ファインシアインプラント」は京セラメディカル社の製品で、国産のインプラントではトップシェアのメーカーです。
日本のインプラントで最も歴史が長く実績も十分。2ピースタイプのシェアが多く、最近では1ピースタイプのインプラントも着実にシェアを伸ばしており、1ピースタイプのインプラントの販売も国内No.1のシェアを誇ります。
ファインシア製品は今までのPOIインプラントの欠点を補った製品で、こうした様々な大手メーカーは他メーカーの良さを取り入れたりして新製品が誕生するのです。
軸になる「純チタン」や「チタン合金」の強度も頑強になり、表面構造なども新製品と旧製品と比較するとその進歩と性能の差は歴然です。よって国産インプラントでも安心できると言えると思います。
この差は言うなればインプラント治療の歴史の差と開発資金力です。
インプラントの新製品開発には日本全国の京セラインプラントを使用する歯科医院から治療に関する報告を基に臨床・研究が日々盛んに行われ、大きな学会などで著名な先生が論文等も含め発表を行います。
莫大なユーザー歯科からの豊富なエビデンス(根拠)に基づいて開発・製造が行われているからこそ、京セラのインプラントは高い性能と信頼性と得ているのです。
これがこの躍進的な進歩の時代では当たり前なのですが。
具体的には1本10万円~20万円台くらいの低価格インプラントについてはちょっと疑ってかかった方が良いかもしれません。
その低価格インプラントはほとんどが国内でシェアの少ないメーカーの1ピースタイプのインプラントを使用しているのが現状です。
国内シェアは数%、新製品も販売せず進歩もしていない製品も出回っているのも知っておかなければいけません。
なので、安価な国産インプラントには注意が必要なのです。
ちなみに2ピースのインプラントの場合はフィクスチャーを骨に埋めるので「埋入」と言い、その後アバットメントを装着しますが、1ピースインプラントの場合は被せ物の土台(アバットメント)もはじめから一体になっており、植えるような感じになるので「植立」という言い方をします。
インプラントの種類と価格相場
世界的主流は2ピースタイプのインプラント
インプラントには大きく2種類あり
世界的にシェアの多い「2ピース構造」のインプラントと、一体型構造の「1ピース構造」の2種類があります。
上記の図は「2ピース」のインプラントで、フィクスチャーは歯肉を切開し骨にフィクスチャーを埋没させます。
前の項で説明しましたが2ピースは「埋入」と言います。
価格の安いインプラントのほとんどは「1ピース」
1ピースはアバットメントも一体型構造になっていうので手術が1回で済みます。
価格の安いインプラントはシェアの低いメーカー製品を使用し「1本◯○円」と価格の安さを売りにしていますので注意しなければいけません。
ただし国内シェアの多いメーカー製品であれば10年保証など製品もしっかりしており、どのメーカー製品を使用しているか?を確認するのが望ましいです。
手術後に骨とインプラントが結合していない状態でもフィクスチャーが出っ張っていて噛めてしまうのが難点です。(本当は噛んではいけませんのでちゃんと先生の指示に従って注意が必要です)
インプラントの価格相場は?
1本だけ歯が欠損していて骨も十分にある比較的簡単な症例であれば
東京都内の場合 1本「40万〜45万」くらいです。
これは2ピースタイプのインプラントで治療を行った場合です。
この金額に「CTによる画像診断、お薬、仮歯、通常の被せ物」が含まれている場合が多く、(一部の歯科では画像診断が別料金という感じでしょうか?)
別途料金になるのは「十分に骨量が無い場合」などです。
症状によっては「骨造成」が必要になります。
厳密に言えば「抜歯してからインプラントの埋入」の場合にも抜歯は別途費用になりますしね。
当院では患者さんの精神的負担、肉体的負担を軽減するために「静脈内鎮静法」を使用し治療を行うので麻酔科医と一緒に手術に手術を行います。
本当は患者さんの症状によっても金額な異なるのが当たり前なのですが、決まりで被せ物も込みの総額の金額表示させなければならないのです。それって難しいですよね〜
被せ物にも「フルジルコニア」や「ジルコニアボンド」など種類があり、患者さんが「こっちがいい」と選ぶ時もありますので、込み込みの総額表記は不可能に近いのです。
「メタルボンド」など被せ物の内側が金属で、外側がセラミックといった素材がありますが、数年するとやはり欠けてしまったり、欠けたとこを修復してもまた同じ所が欠けるといったご不便が生じることが多いので、当院では被せ物の素材にも金属を使わないセラミック以上の材質にし、そのような素材は使わないようになりました。